2025年9月30日(火)のドル円は、長期的には方向感に欠ける展開が続いている。三角持ち合いを上抜けしたかと思えば、すぐに押し戻される不安定な状況。
**「このまま上昇トレンド継続か?それとも再びレンジ回帰か?」**といったポイントに差し掛かっており、今後のサポレジ転換やEMAの動きが明暗を分ける局面。
サラリーマン・兼業トレーダーは、限られた隙間時間でトレードチャンスを逃さぬよう、時間軸ごとのシナリオを事前に整理しておくことが重要。それでは週足から順に見ていく。
週足:上抜け失敗か?三角持ち合いの中で十字線を形成

週足では、三角持ち合いの上辺ラインを一時的に上抜けたものの、すぐに反落して長めの上ヒゲを伴う十字線を形成。
これにより、「ブレイク失敗→だまし」の可能性が高まり、トレンドの方向感は再び不透明になった。EMA20とEMA75はともに水平で、方向性のない横ばい相場を示唆。
大局では買いが優勢と見られるが、150円台の上値の重さが鮮明になっており、次週以降のローソク足に注目したい。
日足:サポレジ転換ラインでの攻防が続く

日足では、上昇三角持ち合いを上抜け後、一気に150円目前まで上昇したが、再び押し戻されており、現在はブレイクライン(148.5付近)での攻防が続いている。
この水準は過去に強く意識されてきたサポレジ転換ラインでもあり、ここを割れるかどうかが今後の中期トレンドを決定づける。
直近は小さなダブルトップのような形も見られ、短期的には下方向への圧力が強まりつつある。
ただし、この148.5〜148.0のゾーンは押し目買いが入りやすい鉄板エリアでもあり、反発の芽も残っている。黄色の線で表すように、上記足の三角保ち合いのゾーンに戻る可能性も出てきた。
4時間足:短期上昇トレンドが一服、下降フラッグ形成か

4時間足では、急騰後の調整局面に入り、下降フラッグのような形状を形成中。
この形は典型的な**「調整パターンからの上昇再開」**を示唆することも多く、再び149円台を明確に抜けるならロングシナリオが強まる。
ただし、フラッグ下限や赤いサポートライン(148.1〜148.3)を割ってくるようであれば、もう一段の調整も視野に入れる必要がある。どちらに抜けるかを確認してからの順張りが安全策。
1時間足:ボラティリティ低下の中でのエネルギー蓄積

1時間足では、ボラティリティが急激に低下しており、ローソク足は小さなレンジ内に収縮している。これはエネルギーを蓄積している状態であり、上下どちらかに大きく放出される可能性が高まっている。
目先は、148.7〜148.8付近の上抜け or 148.1のサポート割れが明確なトリガーとなる想定。
特に、EMA20と75のデッドクロスが進行中で、短期的には下方向のリスクがやや優勢。
結論:方向感が出るまでは静観も選択肢。だましの可能性に警戒
ドル円は現在、中期の方向感が失われた不安定な局面にある。
このような場面で無理にポジションを取ると、だましに巻き込まれて損切りの連続にもなりかねない。
今は「待つ勇気」と「反応の早さ」が求められるタイミング。
ブレイクに飛びつくのではなく、明確なサポレジ転換やEMAのクロスを確認してからのエントリーを徹底したい。
