木曜日のドル円は156円台前半での推移が続いている。週初から始まった利益確定売りに押される展開が継続しており、日足レベルでの調整局面が本格化している。
現在は、中期的なトレンドを支える重要な移動平均線（EMA）の直上に位置しており、ここが正念場となる。本日は、このサポートラインが機能し、再上昇へと転じるのかをチャートから見極める。
今日の相場感
先週の急騰後、健全な調整プロセスが進行中だ。レートは一時156.00付近まで下落し、短期的な売り圧力が依然として強い。しかし、大局的な上昇トレンドは崩れておらず、市場は「どこで下げ止まるか」を探っている状態である。
サラリーマンや兼業トレーダーは、焦ってポジションを持たず、反転の明確なサインが出るまで「静観」する姿勢が求められる局面だ。
週足分析
先週の大陽線で上抜けた巨大な三角持ち合いの上限ライン（黄色）に向けて、価格が回帰している。これはブレイク後の典型的な「リテスト（裏タッチ）」の動きと判断できる。かつての強力なレジスタンスラインが、今度は強力なサポートとして機能するかが最大の焦点だ。
ここを割り込まずに週を終えれば、来週以降の上昇トレンド継続に向けた強固な土台となる。
日足分析
短期EMA（黄色）を明確に下抜け、MACDもデッドクロス寸前となっており、調整色が強まっている。しかし、直下に控える中期EMA（青色）が強力な防波堤として機能しており、実体での下抜けは回避している。
この中期EMAは過去にもサポートとして機能した実績があり、「サポレジ転換」が期待できるポイントである。下落余地は限定的と見る。
4時間足分析
綺麗な下降チャネルを描いて調整が続いている。短期EMA（黄色）が上値を抑えるレジスタンスとして機能中だ。
直近では中期EMA（青色）付近で反発の兆しを見せ、MACDもゴールデンクロスしかけているが、まだ下落圧力を完全に払拭できたとは言えない。ここから明確な安値切り上げ、高値更新が確認できるまでは、本格的な反転とは断定できない。
1時間足分析
長期EMA（赤色）をも下抜け、短期的な下落トレンドが継続している。しかし、156.00の心理的節目付近で下げ渋り、横ばいのレンジ相場へと移行しつつある。
売り圧力が弱まり、底固めを始めている兆候だ。隙間時間でチャートを見る際は、この小康状態から上に抜ける動きが出るかに注目したい。
まとめ
現状は「上昇トレンド中の調整局面が深まっている」状態である。短期的には下方向だが、重要なサポート帯に到達しており、ここからの売り込みはリスクが高い。
- 基本戦略： 日足中期EMA（156.00付近）や週足リテストラインでの反発を確認してからの「押し目買い」。
- サラリーマンへの助言： 今は無理にエントリーする時間帯ではない。明確な反転シグナル（例えば4時間足での直近高値更新など）が出るまでは、キャッシュポジションを維持し「静観」を決め込むのが賢明だ。
